2026年のパ・リーグ防御率ランキングは、埼玉西武ライオンズの平良海馬が防御率1.36で1位に輝いた。10月6日に公式戦の全日程が終了し、日本野球機構(NPB)の公式記録によって、個人投手成績と球団別チーム防御率が確定している。2位には同じく西武の隅田知一郎が2.27で入り、北山亘基、大津亮介、エスピノーザが続いた。
一方、チーム防御率では西武が2.87でトップ、福岡ソフトバンクホークスが2.88で僅差の2位となった。個人ランキングとチームランキングを照らし合わせると、西武の先発投手陣の充実度やソフトバンクの総合的な勝負強さなど、数字の裏にある各球団の特徴が見えてくる。
【2026年最新】パ・リーグ防御率ランキングTOP10!1位は平良海馬

2026年度のパ・リーグ個人投手成績では、規定投球回以上の投手を対象にした防御率ランキングで、平良海馬が圧倒的な数字を残した。
NPB公式の2026年度パシフィック・リーグ成績による上位10人は次のとおりだ。
| 順位 | 投手 | 所属 | 防御率 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 平良海馬 | 西武 | 1.36 |
| 2位 | 隅田知一郎 | 西武 | 2.27 |
| 3位 | 北山亘基 | 日本ハム | 2.56 |
| 4位 | 大津亮介 | ソフトバンク | 2.68 |
| 5位 | エスピノーザ | オリックス | 2.71 |
| 6位 | 早川隆久 | 楽天 | 2.94 |
| 7位 | 伊藤大海 | 日本ハム | 3.18 |
| 8位 | 九里亜蓮 | オリックス | 3.19 |
| 9位 | 武内夏暉 | 西武 | 3.27 |
| 10位 | 荘司康誠 | 楽天 | 3.45 |
出典:日本野球機構(NPB)2026年度パシフィック・リーグ個人投手成績。全日程終了時点。
注目すべきなのは、上位5人が全員防御率2点台以下という点だ。
特に平良と隅田は西武所属で、1位と2位を独占した。さらに9位にも武内夏暉が入っている。西武は個人ランキングの上位に複数の先発投手を送り込んでおり、先発陣の層の厚さが数字に表れた。
一方、日本ハムからは北山と伊藤、オリックスからはエスピノーザと九里がランクイン。複数球団に実績のある先発投手が存在し、リーグ全体の投手力を押し上げている。
防御率1点台と2点台では何が違う?防御率1点台は、9イニングを投げた場合に自責点を平均1点台に抑える水準だ。
平良の1.36は、2位の隅田の2.27と比較しても0.91ポイントの差がある。長いシーズンを通して、この差を維持することは簡単ではない。
また、防御率だけで投手の能力を判断するのではなく、投球回、奪三振、与四球、被本塁打なども合わせて見る必要がある。
例えば、短いイニングだけを投げて防御率0.00を記録した投手と、規定投球回を投げて1点台を維持した投手では、シーズンを通した貢献度が異なる。
そのため、パ・リーグの年間防御率ランキングを見る際は、規定投球回以上という条件が重要になる。
【1位・平良海馬】防御率1.36を達成した2026年の転換点
1.36
2026年シーズン防御率・リーグ1位
- 登板:23試合
- 投球回:146回
- 勝敗:12勝5敗
- 奪三振:141
- 自責点:22
2026年のパ・リーグ投手成績を象徴する存在が、平良海馬だ。
最大の注目点は、前年までの救援投手としての役割から、先発投手へ再転向したことにある。
平良は2025年に最多セーブ投手賞を獲得した実績を持つ投手だ。2026年は自ら先発への再転向を志願し、新しい役割でシーズンに臨んだ。
その結果、23試合に先発して12勝5敗、防御率1.36というキャリアハイの勝利数とリーグ最高の防御率を記録した。
3・4月の防御率0.49が示した圧倒的なスタート特に印象的だったのが、シーズン序盤の投球内容だ。
パ・リーグ公式のシーズン総括によると、平良は3・4月に5試合で37イニングを投げ、防御率0.49を記録。月間MVPにも選ばれた。
その後も安定感を維持し、8月を除く各月の防御率を2点以内に収めている。
シーズン序盤だけの好調ではなく、年間を通じて大崩れしなかったことが1.36という数字につながった。
中継ぎ・抑え・先発の3部門で実績を残した投手平良の2026年の受賞には、もう一つ大きな意味がある。
これまでに獲得したタイトルは次の3つだ。
- 2022年:最優秀中継ぎ投手賞
- 2025年:最多セーブ投手賞
- 2026年:最優秀防御率投手賞
パ・リーグ公式の発表によれば、この3種類の投手タイトルを同一選手がキャリアを通じて獲得するのはNPB史上初の快挙となった。
役割が異なる中継ぎ、抑え、先発のすべてで結果を残した点は、2026年の平良を評価するうえで見逃せない。
【上位投手を徹底比較】隅田・北山・大津・エスピノーザの実力
平良の1位が際立つ一方、2位以下の投手にもそれぞれ異なる強みがある。
ここでは、2026年のパ・リーグ防御率上位5人を所属球団、投球回、勝敗とともに整理する。
2026年個人・球団別投手成績の関係一覧
上位投手と各球団のチーム成績を一つの視点で比較すると、個人の活躍がチーム全体の投手力にどう結び付いているかが分かる。
出典:NPB公式2026年度個人投手成績・チーム投手成績。投球回は1/3イニング単位。
2位・隅田知一郎:リーグトップ級の投球回と安定感2.27
2026年防御率2位
166回1/3、10勝8敗、148奪三振。
隅田の特徴は、ランキング上位の防御率だけでなく、長いイニングを投げ切った点にある。
2026年は166回1/3を投げ、148奪三振を記録した。平良より20イニング以上多く投げていることからも、シーズンを通じた先発ローテーションへの貢献が分かる。
勝敗は10勝8敗だが、投手の評価は勝ち星だけでは決まらない。防御率2.27という数字は、失点を自分の責任として増やさず、安定して試合を作ったことを示している。
平良と隅田が同時に上位を占めたことは、西武の2026年投手陣を語るうえで要点だ。
3位・北山亘基:13勝3敗と勝率.813の安定感2.56
2026年防御率3位
13勝3敗、勝率.813。
北山は防御率だけでなく、勝率でもリーグトップに立った。
2026年は24試合に登板し、13勝3敗。勝率.813で自身初の最高勝率投手賞を獲得している。
さらに6月は4勝無敗、防御率0.91を記録し、月間MVPにも選ばれた。
防御率2.56と勝率.813を両立したことは、投球の安定感に加え、登板した試合でチームを勝利に導く能力を示している。
4位・大津亮介:ソフトバンクを支えた12勝2.68
2026年防御率4位
144回1/3、12勝5敗。
ソフトバンクから上位5人に入ったのが大津だ。
144回1/3を投げて12勝5敗、防御率2.68を記録した。
個人ランキング4位という成績は、チーム防御率2位のソフトバンクにとっても大きな意味を持つ。
先発投手として安定した登板を重ねることは、救援陣の負担軽減にもつながる。大津の成績は、ソフトバンクがシーズンを通して高い勝率を維持した背景の一つとして注目できる。
5位・エスピノーザ:来日3年目で初の規定投球回到達2.71
2026年防御率5位
149回1/3、13勝6敗。
エスピノーザは、2026年にキャリア最多に並ぶ23試合に登板し、13勝6敗を記録した。
特筆すべきなのは、来日3年目で初めて規定投球回に到達したことだ。
4月1日の今季初登板では110球を投げ、5安打7奪三振で来日初完封を達成。開幕から4連勝を飾り、オリックスの先発ローテーションを支えた。
北山と並ぶ13勝で最多勝利投手賞も獲得しており、防御率と勝利数の両面で存在感を示した。
【球団別チーム防御率ランキング】西武とソフトバンクが2点台で首位争い
個人投手成績とは別に、2026年のパ・リーグを分析するうえで重要なのが球団別のチーム防御率だ。
NPB公式のチーム投手成績によると、最も低い防御率を記録したのは埼玉西武ライオンズだった。
2026年パ・リーグ球団別防御率ランキング
1位 埼玉西武ライオンズ2.87
79勝60敗4分・143試合
2位 福岡ソフトバンク2.88
91勝49敗3分・143試合
3位 北海道日本ハム3.38
78勝62敗3分・143試合
4位 東北楽天3.63
58勝84敗1分・143試合
5位 千葉ロッテ3.84
63勝77敗3分・143試合
6位 オリックス3.96
65勝76敗2分・143試合
出典:NPB公式2026年度チーム投手成績。棒の長さは防御率の数値に比例。
2026年の球団別防御率で最も興味深いのが、西武とソフトバンクの差だ。
西武は2.87、ソフトバンクは2.88。差はわずか0.01しかない。
両球団ともチーム防御率2点台を維持しており、リーグの中でも特に安定した投手力を発揮した。
西武は平良、隅田、武内という規定投球回以上の上位投手を擁していた。個人ランキングでも1位と2位を独占しており、先発陣の成績がチーム防御率の低さに結び付いている。
ソフトバンクも大津が個人4位に入るなど、先発投手の質が高かった。
ただし、チーム防御率が0.01上回った西武より、ソフトバンクのほうが12勝多い。
ソフトバンクは91勝49敗3分で勝率.650。西武の79勝60敗4分、勝率.568を大きく上回った。
これは、防御率だけではシーズンの勝敗を説明できないことを示す好例だ。
打線の得点力、守備、救援陣の運用、接戦での勝負強さなど、複数の要素が最終的な勝敗に影響する。
チーム防御率3位以下の球団にも注目日本ハムは3.38で3位。北山が防御率2.56、伊藤大海が3.18で個人ランキングに入っており、先発の柱となる投手が存在した。
楽天は3.63で4位。早川隆久が2.94、荘司康誠が3.45と個人ランキングに名を連ねている。
ロッテは3.84で5位、オリックスは3.96で6位だった。
オリックスはエスピノーザが2.71、九里亜蓮が3.19と個人上位に入ったものの、チーム全体では防御率3点台後半となった。
これは、個人の優秀な先発投手が存在することと、救援投手を含めたチーム全体の投手力が高いことは、必ずしも同じではないということだ。
【プロ野球の防御率計算方法】自責点と規定投球回の仕組み
パ・リーグの防御率ランキングを正しく理解するには、計算方法とランキングの対象条件を知っておく必要がある。
防御率の計算式は「自責点×9÷投球回」NPBが公開している公式の計算方法は次のとおり。
\[
\text{防御率}=\frac{\text{自責点}\times9}{\text{投球回}}
\]
防御率は、投手が9イニングを投げた場合に、平均して何点の自責点を許すかを示す指標だ。
ここで重要なのが、失点と自責点は同じではないという点である。
例えば、野手の失策によって出塁した走者がホームに戻った場合、状況によってはその失点が投手の自責点にならない。
そのため、実際の失点が多くても防御率が悪化しないケースがある。
NPBの記録員コラムでも、自責点と失点の違いが具体例を交えて説明されている。
規定投球回とは何イニング?2026年のNPB公式個人投手成績では、規定投球回は次の基準で設定されている。
規定投球回=チーム試合数×1.0
2026年のパ・リーグは各球団143試合を消化したため、規定投球回は143回となる。
平良は146回を投げており、規定投球回を3イニング上回った。
一方、隅田は166回1/3、北山は147回2/3。いずれも規定投球回をクリアしている。
この条件があるからこそ、ランキング上位の投手はシーズンを通して一定以上の登板量を確保した選手に絞られる。
防御率を見るときに間違えやすい3つのポイント- 失点と自責点を混同しない。 防御率は失点ではなく自責点で計算する。
- 規定投球回未満の投手を同じ条件で比較しない。 少ない投球回での好成績は、年間を通した安定感とは別に評価する。
- 防御率だけで勝敗を判断しない。 援護点、守備、救援陣の成績などもチームの勝敗に関係する。
この3点を理解しておけば、個人投手成績と球団別チーム防御率をより正確に読み解ける。
【歴代パ・リーグ最優秀防御率】平良の1.36はどれほどすごい?
2026年の平良の防御率1.36は、非常に優秀な数字だ。
ただし、歴代パ・リーグの最優秀防御率と比較すると、さらに興味深い位置付けが見えてくる。
歴代の代表的な低防御率記録| 年度 | 投手 | 所属 | 防御率 |
|---|---|---|---|
| 1956年 | 稲尾和久 | 西鉄 | 1.06 |
| 2013年 | 田中将大 | 楽天 | 1.27 |
| 2023年 | 山本由伸 | オリックス | 1.21 |
| 2026年 | 平良海馬 | 西武 | 1.36 |
代表的な歴代タイトル獲得者の比較。年度順ではなく記録の比較を目的に掲載。
1956年の稲尾和久は防御率1.06で最優秀防御率を獲得した。
また、2023年の山本由伸は1.21、2013年の田中将大は1.27を記録している。
したがって、平良の1.36は歴代のリーグ最低記録ではない。しかし、現代のパ・リーグで1点台前半を記録したこと自体が大きな価値を持つ。
特に西武の球団史に目を向けると、その意味はさらに大きい。
埼玉西武ライオンズの公式発表によれば、チームで防御率1.50未満の最優秀防御率を獲得した投手は、前身の西鉄ライオンズ時代の稲尾和久以来となる。
また、右投手による同球団の最優秀防御率獲得は2004年の松坂大輔以来だった。
平良の2026年の成績は、単にリーグ1位というだけではなく、西武の歴史に残る実績としても評価できる。
【プロの結論】2026年のパ・リーグ投手力は個人と球団を分けて評価する
2026年のパ・リーグ防御率ランキングから読み取れるのは、個人投手の能力とチーム全体の投手力には、それぞれ異なる評価軸があるということだ。
今回のデータを踏まえると、特に重要なのは次の3点である。
1. 個人の安定感では西武の先発陣が際立った平良の1.36、隅田の2.27という上位独占は、2026年の西武を象徴する記録となった。
さらに武内夏暉も3.27で9位に入っている。
複数の先発投手が規定投球回を満たして上位に入ったことは、特定の投手だけに依存しない投手陣の厚みを示す材料になる。
2. チーム防御率では西武とソフトバンクが突出西武2.87、ソフトバンク2.88という数字は、3位の日本ハム3.38と比較しても明確な差がある。
一方で、ソフトバンクはリーグ最多の91勝を記録しており、防御率以外のチーム力も高かった。
西武は投手成績、ソフトバンクは投手成績と勝利数の両面で高い水準を示したシーズンだった。
3. 防御率だけで投手の総合評価を決めない投手を詳しく評価する場合は、次の指標も確認したい。
- 投球回: シーズンを通じた稼働量と先発としての貢献度。
- 奪三振: 打者を自力でアウトにする能力。
- 与四球: 無駄な走者を出さない制球力。
- WHIP: 1イニングあたりに許した走者数。
- 勝率: 登板試合での勝利への貢献を考える材料。
例えば、平良は防御率1.36に加えてWHIP0.96を記録した。隅田は148奪三振、北山は勝率.813という別の強みを持つ。
複数の指標を組み合わせることで、投手ごとの特徴をより立体的に理解できる。
【防御率パ・リーグ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のパ・リーグ防御率1位は誰ですか?
A1:埼玉西武ライオンズの平良海馬です。防御率1.36、12勝5敗を記録し、初の最優秀防御率投手賞を獲得しました。
Q2:2026年のパ・リーグ防御率2位は誰ですか?
A2:西武の隅田知一郎です。防御率2.27、166回1/3、148奪三振を記録しました。
Q3:2026年のチーム防御率1位はどこですか?
A3:埼玉西武ライオンズです。チーム防御率2.87で、2位の福岡ソフトバンクホークスの2.88を0.01上回りました。
Q4:2026年の北山亘基の防御率はいくつですか?
A4:2.56です。13勝3敗、勝率.813を記録し、最高勝率投手賞も獲得しています。
Q5:2026年の大津亮介の防御率はいくつですか?
A5:2.68です。ソフトバンク所属で144回1/3を投げ、12勝5敗を記録しました。
Q6:エスピノーザの2026年の防御率はいくつですか?
A6:2.71です。オリックスで13勝6敗を記録し、北山亘基とともに最多勝利投手賞を獲得しました。
Q7:プロ野球の防御率はどのように計算しますか?
A7:自責点に9を掛け、投球回数で割って計算します。公式計算式は「自責点×9÷投球回」です。
Q8:2026年の規定投球回は何回ですか?
A8:パ・リーグは143回です。規定投球回はチーム試合数×1.0で計算されます。
2026年のパ・リーグ防御率ランキングは、平良海馬の1.36という圧倒的な成績を中心に、隅田知一郎、北山亘基、大津亮介、エスピノーザら実力派投手が上位を占めた。
球団別では西武が2.87で1位、ソフトバンクが2.88で2位。個人とチームの両方で西武の投手力が際立つ一方、91勝を挙げたソフトバンクの総合力も見逃せない。
今回のランキングを確認する際に押さえておきたい要点は、次のとおりだ。
- 個人防御率1位は平良海馬の1.36。
- 個人2位は隅田知一郎の2.27。
- 北山亘基は防御率2.56と勝率.813を両立。
- チーム防御率1位は西武の2.87。
- ソフトバンクは防御率2位ながらリーグ最多91勝。
- 防御率は自責点と投球回から算出される。
2026年10月6日に全日程が終了したことで、これらの数字はシーズン確定記録となった。
今後の投手評価では、防御率という一つの数字だけでなく、投球回、奪三振、WHIP、勝率、そしてチーム防御率まで組み合わせて見ることが大切だ。個人の実力と球団全体の投手力を分けて分析すれば、パ・リーグの勢力図をより正確に理解できる。